2023
May

09

The Road Ahead

日本の防衛力強化計画 海外からの視点

日本が昨年改定した「防衛力整備計画(DBP)」は、同時期に改定された二つの戦略文書に沿って自衛隊の能力を潜在的な抑止力から運用の現実へとパラダイムシフトする道筋を示しました。強力で競争力のある産業基盤は、それ自体が肝心な防衛力となります。

このウェビナーでは、日本の防衛が見せる大きな変化に関して、海外の専門家が率直な意見を交えます。DBPで議論されている取得や産業基盤に関する施策のほとんどは、防衛省が2014年6月に発表した「防衛生産・技術基盤戦略」などの、それ以前の政策文書に見ることができます。しかし、日本の過去と現在の比較や、前途に控える課題を議論できるほど政策の変遷に詳しい専門家は日本国外にはほとんどいません。

DBPに明記されている装備取得と産業基盤の施策はすべて不可欠ではあるものの、競争力のある防衛産業・技術基盤を構築するという防衛省の掲げる目標の達成には不十分かもしれません。競争力のある防衛産業への進展は、国際的な防衛コミュニティとの緊密な連携にかかっており、これができなければ、利用可能な資金の適切な配分に影響が出る可能性があります。

防衛産業活動での競争力の追求は、共同研究開発、生産、投資活動などの、同盟・パートナー国の産業との能力構築の関係を通じて行われるべきです。日本のF-Xと英国・イタリアのテンペスト戦闘機計画の統合という最近の合意は、このような戦略の決定的な前例となり得ます。

このウェビナーでは、日本に進出している外資系防衛企業3社(業界大手のコリンズ・エアロスペース[米国]、新規参入のアエラリス[英国]、STエンジニアリング[シンガポール])の代表者をお招きし、日本での事業展開の異なるステージにある3社の事例を紹介します。ハドソン研究所のベテランアナリストであり研究者でもあるケン・ワインスタインが、彼らの経験、現在のプロジェクト、抱負、そして提言についてのディスカッションをリードします。

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